fumix/海賊船クルー      しかし船が設計できないのでもっぱら建物を設計している 


by fuming_century
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ニーチェ

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週末になると時間を見つけてチリンチリンとチャリンコこいで、大桟橋に立ち寄るのが最近の僕の習慣。習慣というほど出没してるわけではないけれど、チャリンコ買ってからはほんとによく行くようになった。間違いなくあそこは横浜一のパワースポットだと思う。そこで何をするともなくただボッケーっと、心も体もリラックスさせ、小一時間ばかり読書などをする。
 僕は食生活から日常生活のあらゆる部分に至るまで、「ばっか食い」的に物事を消化していく癖が大いにある。要するに全体を考えながらバランスよく食べる「三角食い」の正反対、一度それを食べたらなくなるまでそればっか食べる、一点集中人間で、それはもちろん読書に関しても例外ではない。
 僕の読書観において、文章全体のストーリーというのは、面白ければそれに越した事はないけれど、極端に言えば結構どうでもいい部分があって、とにかく一行でも、一言でも自分の体に効く言葉があれば、その作家は僕の心の師匠、敬愛して止まない大切な人として心に刻まれる。そういうアフォリズムを発明できる作家として僕の中では寺山修司、小林秀雄、そして最近もっぱらニーチェがきてる。
 ニーチェてー!という感はあるでしょう。僕ずっと敬遠してましたもの。でもこの人の言葉は何か人間の本質に近い部分をありったけの情熱でついてくるもんだからほんとに効きます。
最近「ボディにいいのもらったわぁ」と思ったニーチェのお言葉

「隣の人を妬むより、遠くの人を愛しなさい」

この、かなり意味不明で、それでいてどこかインテリジェンスなニュアンス。プレゼンで質問攻めにあってもうどうしようもなくなったときに、多分一回は使えると思う。


大学院時代、学部生の授業のTAをしているとき西沢さんと一緒に大桟橋を見学に来たことがある。

「この建物はFOAという人が作りました。では、解散!!」
あの開始7秒でまとめた概要説明にも度肝を抜かれたが、もう一つ度肝を抜かれたことがあった。先生とTA2人で一階にあるカフェでコーヒーを飲んで談笑していたときのこと、ふと、外に広がる海を眺めながら先生は言った。
「あぁ、この建物、コルビュジエが見たら、なんて言うかなぁ。うーん、気になるなぁ。」


遠くの人を愛しなさい。
何かに没頭したときの人間の志は時空を超えて誰かを愛し、会話することだってできる。



ニーチェの言葉を見つけたとき、ある日この場所で起きたそんな出来事のことが思い出された。


なにはともあれ、ニーチェって、言いたかった。
ニーチェ、ニーチェ!
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by fuming_century | 2008-06-24 00:29